採取した漆の樹液を空気に触れないよう静かに置いておくと、画像のような三層に別れてきます 比重の異なる成分が分離していきます 下の層はイゾコと呼ばれ、水分・ゴム質・爽雑物(採取時に混入したゴミなど)が沈殿しています。 中間層はウルシオールや含窒素物等の主要な成分がまじりあっており、量的にも多く品質を左右する重要な層です 上の層は茶褐色をしており、中間層よりもウルシオールが多いとされます 生漆は名前の通り生きています 空気(酸素)に触れると、すぐに変化が始まります。温度・湿度の変化にも敏感に反応しますから、密封した状態で温度・湿度の安定した冷暗所で静かに保存する必要があります 古くから保管場所として床下などが利用されてきました |
そして、樹液の匂いは採取した直後はほとんどありません 生きているので、冷暗所で保管しておくと発酵が進んでいきます この発酵により、揮発成分や酢酸などが生成され漆の匂いとなります |