コンセプト 21世紀のうるしを考える |
20世紀から21世紀へそして未来へ ……残してはいけないもの、残さなければいけないもの…… 現在、20世紀の負の遺産に苦しめられています。バブルのツケとも言える不良債権、有害物質による公害、産業廃棄物……。 しかし、残していかなければならないものも沢山あります うるしは英語でjapan と呼ばれ、 縄文時代から人々の暮しで利用されてきた接着剤であり塗料です 平安時代の仏像、戦国時代の鎧兜(とろいかぶと)、室町時代の社寺仏閣、江戸時代の刀の鞘(さや)や印籠など その時代を象徴するような品々に漆が使われてきました そして現代は、都市生活者が圧倒的多数の時代になっています 現代の都市生活で活用できる新たな漆の用途を模索しようと思っています グローバル化が進む中、改めて日本について考えなければならない時代ともなっています 産業構造の問題や文化の継承など、これからの漆と未来をご一緒に考える場にしたいと考えます。 使い捨てによって新たな需要が増幅され、経済成長してきた側面は否定できませんが、修理しながら善いものを使い続ける伝統が失われてきています 商店街の中から傘や、時計や、下駄やなど売るだけではなく修理したり扱い方の伝授も行われコミュニケーションの場ともなっていましたが、今ではこのような商店は消えつつあります。ご多分に漏れず中国や東南アジアの価格競争力で使い捨てが助長されている面もあります 漆製品も中国産が多くなり国内の空洞化が憂慮され、各地の産地でも廃業する人や後継者の問題があとを絶ちません 陶磁器を英語でチャイナと呼ぶように漆はジャパンです 未来へ残さなければならない文化ではないでしょうか |
うるしの需要が増えれば、原料である樹液が必要になります。そのためには漆の木を植えなければなりません。木を植えれば二酸化炭素の固定化になり山の保水力も増加します。そして植栽する人や樹液を採る人の雇用も生まれます 以下、生産から流通まで同様なスパイラル効果が生まれます そんな糸口を探したいのです セーフガード問題でねぎ農家が苦しんでいるのはご承知の通りです。 しかし、斯様な状況でも深谷ねぎは堅調に推移しているようです。 鍋奉行やあく代官の支持を得られているのが要因と推察します。 漆奉行、漆代官になりたい方々にご参加頂けたらばと思います もちろん「もうなっている!」と自認する方も大歓迎です |
スローフードを応援します スローフードは言葉としてファーストフードの反対となるのですが、その基本理念は豪華な食事ではなく「ゆっくり食べよう」という事と伝統的な酒や料理(食材)を守るということです。 当然、そこで使用される食器は使い捨ての紙コップや皿等ではないでしょう 志としてはご同慶の至りと申せましょう (うるしの食器が一つでもあると更に引き立ちます) 当サイトで考える現代のうるしも豪華な装飾性の高さではなく、都市生活の普通の暮らしで善い時が過ごせる普段使いの道具でありたいものです そして伝統的な技術や文様をも大切にしたいものです |
(C) Copyright 2002 urushi Takahashi INC,. All rights reserved |