21世紀の漆を考える

21世紀の漆を考える

天然素材うるし

コンセプト
天然うるしとは?
・うるしの木について
・生うるしについて
・うるし液の種類
本物とにせもの
うるし製品の価格
・生産のコスト
・流通のコスト
・社会的コスト
漆器のつくりかた
・漆液の生産と精製
・素地のつくりかた
・うるしの塗装方法
・加飾のうるし技法
・塗装工程の実際
・塗りに失敗すると
うるしは4K ?
うるしの科学
・科学(入門篇)
・少々専門的
漆は英語でjapan
漆器の主要な産地
うるしの雑学
根来椀の復元
・根来塗りとは
・実際の制作過程
・その他の試作品
イージーオーダー
・オーダー対象一覧
・パッケージについて
・対象製品 一覧
宝尽くしの加飾
家紋の加飾
扱う色について
特定商取引法に基く表示
漆製品のお手入れ方法
牛乳パックでつくる器
新 着 情 報
うるしの文献
リ ン ク


うるし製品のお手入れ法

漆器の扱い方について

天然漆100%の製品を対象にしております
現在、ご使用中の漆器が該当しない場合がありますので
ご注意下さい
一見すると漆に見えるうるし風塗装や下地に漆以外の素材が使用されていることがあります
詳しくはこちらをご覧下さい


◇◇◇漆器にしてはいけないこと◇◇◇


クレンザー クレンザーや金たわしで洗うのは厳禁
漆の塗膜は塗料の中では丈夫な部類に入りますが、クレンザーや金たわしで洗うと表面が削り取られてしまいます
漆独特なツヤや光沢が失われてしまいます


電子レンジ 電子レンジで温めない
電子レンジは水分に直接作用し熱を発生させています。
通常の漆器は木の素地を使用して作られています。もちろん乾燥させてから漆を塗っておりますが木の中の水分すべてが無くなることはありません
このため、ひび割れや破損が発生する場合があります


直射日光 直射日光に当てない
漆は紫外線に当たると表面から劣化していきます
紫外線で劣化するのは欠点と言うよりも、土へ帰る機能を自然界が与えたと考えます
UVうるし(紫外線対策がしてある)は添加物が加えられていますから天然うるしではありません


無釉の高台 陶磁器と一緒に洗わない
茶碗や鉢などで底の高台(あしの部分)に釉薬がかけられていないものがあります。無釉の陶磁器は砥石のような状態になっていますから、その部分が漆器にぶつかると表面を傷つけてしまいます

食器洗い機 食器洗い乾燥機は使わない
食器洗い乾燥機はまとめて洗えて便利ですが、陶磁器も漆器も同じ条件で洗われてしまいます
熱湯や温風にさらされる時間が手で洗うよりも、かなり長いので漆の劣化が早まります。
短時間の間に水分の吸収と乾燥が行われるためひび割れや破損の起きる場合があります

◇◇◇日常での使い方◇◇◇
洗い方
漆器の長い歴史を考えると、食器用洗剤が登場したのは、つい最近のことになります。
昔の人達はどうやって洗っていたのか?ですか?
うるし塗膜の表面は汚れが落ち易い性質があるようです
ゴシゴシ擦らなくても水だけで大方の汚れは落ちてしまいます

さて、日常的な洗い方です
漆器は使い終わったら
水に漬け置きせずに漆器だけをまとめて洗います
中性洗剤(普通の台所用洗剤)をつけたスポンジで簡単に汚れは落ちます
濡れた状態で放置しないで、柔らかい布で水分をふき取ります
うるしの塗膜は水分の出入りがあります。
漬け置き洗いをすると、多くの水分が含まれることになり乾いた布で拭いても染み込んだ水分をとることが出来ません。
そして、洗ってすぐに拭き取るのも同様な理由です。

お椀にお吸い物を入れて、汁の部分の色が変わる場合があります。これも同様な現象で塗膜表面が水分で変色して見えるものです。

この原因は漆液を精製する段階でなやし・くろめが行われますが、この時に成分のひとつである含窒素物の粒子が細かくなる度合いが変ります。きめの細かい粒子になるほど水分を含む量が少なくなります

更に詳しくはこちらをご覧下さい
日常の収納の仕方
日常使うお椀などは、食器戸棚に普通にしまって問題ありませんが、扉がガラスであったり西日が差し込んでくる場合は日の当たらない工夫があれば善いでしょう
漆器同士は重ねて収納してかまいませんが、陶磁器と重なるときは避けるに越したことはありませんが、陶磁器の高台が当たらないよう気をつけましょう
収納の仕方(長期の場合)
屠蘇器(とそき)のように一年に一回しか使わない漆器などは納戸や押入れに収納することがあります

最近の住宅は気密性が高くなっており、昔ながらの日本家屋の常識は通用しなくなっています
気密性が高いとは通気性が無いことを意味します
押入れの奥などは結露するのも珍しくありません。このような湿度の高い状態に漆器が置かれるとカビが生えてきます

うるしを固化(乾燥)させる時には湿度が不可欠ですが保管の際には害となります


(C) Copyright 2002 urushi Takahashi. All rights reserved