うるしは4K? |
3Kについては、説明は不要でしょう 若者に嫌われる3Kの職場などと言われますが 4番目のKはKabure(うるしかぶれ)です |
かぶれた肌 (拡大してあります) |
美しい画像とは申せませんが、ご容赦下さい
幸運?にも、かぶれ(軽症)てしまったので早速画像を残しておくことになりました なったことも、見たことも在りませんが顔面などがひどくかぶれると腫れ上がり「お岩さん」のようになると聞き及びます |
かぶれは漆の主成分であるウルシオールがうるしかぶれを引き起こします。 そして、かぶれた所は非常にカユクなります。人間痛みは我慢することが出来ますが痒さは我慢して和らぐものではありません おきている時は掻くのを押さえられますが、寝ている間に無意識で掻いてしまうと悪化します (対症療法は爪切りとなります) 掻かずに完治すれば跡が残ることはありません かぶれは未固化(液体で乾燥する前)のウルシオールと皮膚のたんぱく質とが反応するためです 完全に乾燥した漆はかぶれる心配はありません。(置かれた環境にもよりますが、少なくとも塗ってから100日程度は内部まで乾きません) 乾燥しているかは外観からでは判断できません さて、原因は解っていますから精製する過程でタンパク質と反応させれば、ウルシオールが満腹状態で「もうタンパク質はいらない」状態をつくればかぶれなくなります しかし、只でさえ粘性が高い(粘りがある)ためコシの有る専用の刷毛を使わないときれいに塗れない漆液は、タンパク質を加える毎に更に粘性が増加して塗りにくくなります 美しく仕上げられなければ商品価値は低くなるので、多量には加えられません 従って多少かぶれにくい状態にするのが限界のようです そして残念ですが、うるしかぶれの特効薬は今のところありません 産地毎に民間療法は色々と伝承され「○×温泉に浸かると善い」などと言われますが決定打はないようです もしかぶれてしまったら、皮膚科の医師に診てもらいましょう かぶれの強さはかなり個人差があります。 体質的に弱い方はご注意下さい。(アトピー等アレルギー体質の人はかぶれ易い) 疲労が溜まったり体力の低下している時もかぶれ易いようです うるしに触る職業の人はかぶれない? 決してそのようなことはありません(特殊な体質を持っていることは無く、普通の人です) うら若い女性でも、漆関係の人々はとてもキタナイ手をしています。 これはかぶれだけではなく手についた漆は時間がたつと洗っても落ちにくいのです ベテランの職人さんともなると漆のムダ使いはしないので、手に塗るようなことはありません。結果的にかぶれないといえます。 |
かぶれの製造物責任 PL法により、製品の製造物責任が問われるのはご承知の通りです もし天然漆の製品でかぶれてしまったらどうなるのか? 「体質によりかぶれる場合があります」と表示する必要はありますが、生産者が責任を問われることはありません PL法のコンサルタントに相談したところ、昔から使われている素材で、漆がかぶれるのは衆知のことと言うことでした 「むしろ、かぶれるから漆100%の本物である!」などと冗談がでてきたのです |
かぶれてしまったら 漆液が付いてしまったら (C) Copyright 2002 urushi Takahashi. All rights reserved |