21世紀の漆を考える

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仕上げるための塗りと加飾

刷毛さばき(刷毛の使い方)は修練が必要です。プロの職人さんでも数をこなさなくては習熟できません
幾度も塗る内に要領を会得してください

以下の手順で作業していきます

今回は入門編として塗り立て仕上げとしております

作業中に漆液が肌につくとうるしかぶれとなる恐れがあります
不安な方はビニール手袋をしてから作業しましょう
漆液が付いてしまったら

かぶれてしまったら

  • 木地調整
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り

  • 加飾
  • 木地に漆を塗れるように表面処理
    最初の塗り工程です
    中塗り
    塗り立てなので最後の仕上げ

    最終的な仕上げの技法


    木地調整
    出来あがった素地はうるしの樹脂の塊と言えますから、漆の食いつきはとても良い状態になっています

    1.刻苧(こくそ)
    まず表面に凹凸が出来ているハズですから、この凹凸を無くします
    刻苧(こくそ)とはパテのようなものです
    ここで、凹凸が景色として面白く残しておきたい場合は次に進んでかまいません

    刻苧(こくそ)の作り方を参照する

    凹の部分に刻苧(こくそ)を箆(へら)で埋めていきます。強く押し込むようにすると良いでしょう
    (箆の使い方も修練が必要なので、数をこなしてください)

    必要な個所がすべて埋まったら乾燥させます
    ぐい呑みの内側など箆が使いにくい場所は指先でならしてください(汚れるので手袋をした方が良い)
    表面がきれいに平らな状態でなくとも多少はかまいません


    ダンボール箱に収納して2〜3日間、乾燥させます(濡れタオルの交換は忘れずに)

    2.砥ぎだし
    乾燥した素地の表面はザラついています
    150番のサンドペーパーで水砥ぎします
    作業は、風呂場や流しで行います

    素地・サンドペーパー共に水を掛け、円を書くように表面全体を砥いでいきます
    指の腹で触って、引っ掛かりがなくツルリとしてくるまで砥ぎます
    水分を雑巾で拭き取り乾燥させます

    3.木地固め
    生漆を木地全体に摺り込み、木地の強度を高めます 木地に漆が染み込むことで、木地と上に塗る漆の付着が良くなります

    ここからの作業は「持つところが無くなってしまう」ため、外側・内側と二度に分けて行います

    プロの職人さんはどうしているか?

    生漆を皿に取り、水彩用絵筆で生漆を表面に塗っていきます
    片面が塗り終わったらボロ布を千切ったもので摺り込みます
    摺り込みは円を描くように満遍なく全体をならします
    ダンボール箱に入れ1〜2日間、乾燥させもう一方の面を同様に作業します

    4.錆の蒔き下地
    下地を付けることで仕上がったときに、うるしらしい質感が得られます
    この工程は省略してもかまいません
    始めてチャレンジする方は、次回からでも良いでしょう


    皿に生漆を取り、素地の片面に満遍なく塗ります
    との粉をあく取りに乗せ、その上に篩いながらふりかけていきます
    薄く均等にふりかけ終わったら、ダンボールに入れ乾燥させます
    1〜2日間乾燥させたら、もう一方の片面も同様に作業します

    両面の乾燥が終了したら、指の腹で表面を円を描くように摺りつけてならし余分なとの粉を落とします

    錆固めを行います
    生漆を皿に取り、水彩用絵筆で生漆を表面に塗っていきます
    片面が塗り終わったらボロ布を千切ったもので摺り込みます
    摺り込みは円を描くように満遍なく全体をならします
    ダンボール箱に入れ1〜2日間、乾燥させもう一方の面を同様に作業します



    今回は、塗り立て仕上げとし加飾は行いません

    加飾は塗るための技術と知識が備わっている必要があります
    随時、この項目を追加する予定でおります

    加飾の技術は伝統工芸そのものと言って過言ではないでしょう
    技法としても数多くあります

    加飾についてはこちらから




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