牛乳紙パックでつくる漆の素地(うつわ) |
牛乳パックはリサイクルの優等生
スーパー等から回収された牛乳パックはリサイクル工場でトイレットペーパーなどに生まれ変わり、新たな商品になります また、手漉きハガキの制作キット等も商品化されホビーとしても親しまれています |
牛乳紙パックで作った素地 牛乳パックはパルプの繊維で構成されています 漆は固化(乾燥)すると高分子樹脂となり、プラスチックのようなものですから軽くて丈夫な器が出来あがります 器の骨の部分がパルプ繊維で、肉の部分は漆という構造体になるわけです |
牛乳パックで素地(うつわ)をつくる |
手軽な方法として、カップ麺の容器の様な発泡スチロールを利用することができます。 しかし、希望通りのフォルムが見つかれば善いのですが、既製品の中から探すことになるので難しいかも知れません 幸いにも気に入った形が見つけられれば型を作る必要はありませんから難易度はかなり低くなります こんな場合は、型の制作はしなくても良いのです とりあえずチャレンジしてみたいとお考えの方には試してみることをお勧めします 出来上がりが気に入らなければ、水に流して(元の材料に)作り直すことも簡単に出来るのですから |
実際の製作プロセス |
手近な品物を使って型をつくります 型の製作のご参考に試作品をご覧下さい 手ごろな大きさで単純な形のぐい呑みの素地をつくります 上の牛乳アイコンをクリックしてください お預かりした素地の加工方法 上の焼き付け窯アイコンをクリックしてください |
牛乳パックの加工 | 焼き付け処理 |
用意するもの 牛乳紙パック ジュースの紙パックなどでも可 使用量は大きさで変わります 容器 水につけて紙を繊維にするため、適当な大きさの浅めの容器 ボールやバケツなどでもかまいません ジュースミキサー 繊維にほどく作業を簡単にするため(無くてもOK) 発泡スチロール 乾漆の型の材料となる オス型・メス型どちらでも可 カッター 発泡スチロールを削るためのナイフ 紙やすり 150番、600番のサンドペーパー その他 器のデザインの寸法図面、定規、サインペンなど |
型の準備 デザインがまとまったら、寸法図面を作り発泡スチロールに写し取る。つくる器の形状からオス型かメス型を決める 乾燥させた後、型から抜くために、傾斜面の形状を作るのがポイント。直角や逆傾斜にすると型から外れなくなります。 型を再利用しないのであれば、発泡スチロールを崩しながら掘っていけば外せます(指先で簡単にほじれます) 型つくり 発泡スチロールを削るとかなり散らかります。また、くずは静電気で吸い付きますのでご注意下さい 寸法図面を写し取った発泡スチロールを輪郭よりも大きめにカッターで切りとっていきます。おおよその形になったところで寸法の確認をしてください。大きな寸法違いは再度カッターで修正していきます 150番のサンドペーパーを八分の一(半分に切り、更に半分、更に半分)に切り取ります ごつごつした角をサンドペーパーを当て滑らかにします。角が取れて形が整ってきたら、サンドペーパーを600番(1/8)に変更して、更に滑らかになれば型の出来あがりです 牛乳パックの 乾燥と仕上げ 出来あがったものを日当たりの良い場所に置いて乾燥させてください 屋外や風当たりの強い場所は乾燥してくると軽くなるので飛ばされてしまいます 丸1日ほど放置してカサカサしてきたら型から外します。取れにくいようでしたら、ちょっと力を入れれば変形して型との間に隙間が出来ます 多少の凸凹は問題ありませんが、気になる様でしたらサンドペーパーで滑らかにしてください (*ご注意 凸凹は景色になります。削りすぎると表情が平面的になり、手作り感が薄れ面白みが無くなります) 以上で完成です |
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